「年賀状じまいを知らせてくれた人に、こちらからは年賀状を出してもいいの?」と迷うことがあります。
相手が年賀状の受け取りまで辞退しているなら、翌年からは送らないのが基本です。
一方、「自分から年賀状を出すのを控える」とだけ書かれている場合は、こちらから送ることまで一律に断っているとは限りません。
ただし、年賀状じまいの理由が負担軽減なら、届くことで「返事をしなければ」と気を使わせる可能性があります。迷ったときは送らず、相手が案内した連絡方法に切り替えるのが無難です。
この記事では、相手の文面から判断する方法と、どうしても送りたい場合の「返信不要」の伝え方を紹介します。
結論|「年賀状じまい」という言葉だけでなく文面で判断する
年賀状じまいには、受け取った側の行動まで決める統一的なルールがあるわけではありません。
「自分は今後出さない」という意味で使う人もいれば、「お互いに年賀状の交換を終えたい」という意味で使う人もいます。まずは相手が実際に何と書いていたかを確認しましょう。
| 相手の文面・状況 | おすすめの対応 |
|---|---|
| 「今後は年賀状の送付をご遠慮ください」 | 送らない |
| 「お互いに年賀状でのご挨拶を控えましょう」 | 送らない |
| 「今後、こちらからの年賀状は控えます」 | 受け取り辞退とは限らないが、迷えば送らない |
| LINEやメールなどを案内している | 案内された方法へ切り替える |
| 親しい相手で本人に確認できる | 送ってよいか一度聞く |
| 高齢、体調、作業負担などを理由にしている | 返信の負担を考え、基本的には送らない |
マナーについては、「年賀状じまいは自分が出さないという意思表示で、相手の送付まで制限するものではない」という見解もあります。
一方、返信不要と書かれていても、届けば気を使う人がいるのも事実です。したがって、一律に正解を決めるより、相手の文面と負担の両方を見て判断することが大切です。
年賀状じまいの文面別に考える
受け取りも辞退する文面なら送らない
次のように書かれている場合は、年賀状の交換そのものを終えたい意思が比較的明確です。
- 今後は年賀状の送付をご遠慮くださいますようお願いいたします
- 来年からはお互いに年賀状でのご挨拶を控えさせてください
- 今後は年賀状によるご挨拶を双方失礼させていただきます
この場合は、「返信不要」と添えて送るのも避けたほうがよいでしょう。
返信を求めているかどうかだけでなく、年賀状が届くこと自体を辞退しているからです。
「こちらからは控えます」だけなら受け取り辞退とは限らない
次のような文面は、書いた本人が年賀状を出すのをやめるという意味にも読めます。
- 来年からは年賀状でのご挨拶を控えさせていただきます
- 本年をもちまして、年賀状によるご挨拶を失礼いたします
- 高齢のため、今後こちらからの年賀状は控えさせていただきます
この文面だけで「送らないでほしい」とまでは断定できません。
ただし、年賀状を書く作業や返信の負担を減らすために年賀状じまいをした可能性はあります。親しい相手なら本人に確認し、確認しにくい相手なら送らないという判断が無難です。
別の連絡方法が書かれていたら、そちらを優先する
「今後はLINEでお願いします」「これからはメールで近況をお知らせください」などと書かれていれば、その方法に切り替えましょう。
これは、人間関係ではなく、紙の年賀状という連絡方法を終えたい意思だと考えやすいケースです。
翌年は、たとえば次のように短く伝えられます。
「明けましておめでとうございます。年賀状じまいの件、承知しました。今年からはこちらでご挨拶しますね。本年もよろしくお願いします。」
ただし、LINEやメールでも返信を求めるような長文は負担になることがあります。新年のあいさつだけを簡潔に伝えるとよいでしょう。
それでも年賀状を送りたいときの判断基準
次の条件に当てはまる場合は、返信不要と明記して送る余地があります。
- 相手が受け取りまで明確に辞退していない
- 普段から交流があり、届くことを喜んでくれると考えられる
- 本人に確認し、「返事はできないが、届くのはうれしい」と言われている
- 長い近況報告や質問を書かず、短いあいさつにできる
反対に、「今後は送らないでください」と明記されている場合や、相手が返信の負担を理由にしている場合は控えましょう。
「返信不要」は、相手の希望を上書きするための言葉ではありません。受け取りを拒まれていない場合に、返信の心理的負担を軽くするための一言です。
「返信不要」を自然に伝える文例
「返信不要です」と直接書いても意味は伝わりますが、相手との関係に応じて少し柔らかくすると自然です。
| 相手 | 文例 |
|---|---|
| 親しい友人 | こちらから新年のご挨拶だけ送らせてね。返事は気にしないでください。今年も元気で! |
| 親戚 | 年賀状じまいの件、承知しています。こちらからのご挨拶のみですので、どうぞお返事はお気遣いなく。 |
| 恩師・元上司 | 年賀状でのご挨拶をお控えになる旨、承知しております。本状は当方からのご挨拶のみですので、ご返信にはどうぞお気遣いなさいませんようお願いいたします。 |
| 仕事関係 | 年賀状によるご挨拶をお控えになる旨、承知いたしました。本状へのご返信はお気遣いなさいませんようお願い申し上げます。 |
| 短く添えたい場合 | こちらからのご挨拶のみですので、お返事はお気遣いなく。 |
年賀状じまいを理解していることも伝えるなら、次の形が使いやすいでしょう。
「年賀状じまいの件、承知しています。こちらからのご挨拶のみですので、どうぞお返事はお気遣いなく。本年もお健やかにお過ごしください。」
「またお便りを楽しみにしています」「近況を聞かせてください」などと続けると、返信不要という言葉と矛盾します。返事を促す質問も避け、短い内容にまとめましょう。
年賀状以外の方法へ切り替えるときの注意点
LINEやメールは相手が普段使っている場合に選ぶ
LINEやメールなら、はがきの購入、印刷、宛名書き、投函といった作業は必要ありません。
ただし、相手が普段使っていなければ、かえって確認の負担になります。仕事関係の相手へ、年賀状の代わりに私的なLINEを送るのも適切とは限りません。
相手が年賀状じまいの文面で案内した方法、または普段から使っている方法を選びましょう。
寒中見舞いは年賀状じまいの「抜け道」ではない
寒中見舞いは、寒さの厳しい時期に相手を気遣う季節の便りです。日本郵便では、一般に松の内が明けてから立春の2月4日ごろまでに送るものと案内しています。松の内が明ける時期は、関東では1月7日、関西などでは1月15日を目安とする地域差があります。
寒中見舞いには、年賀はがきではなく、通常はがきや私製はがきを使うのが一般的です。
ただし、相手が年始のはがきや季節の便りそのものを終えたいのであれば、年賀状を寒中見舞いに置き換えても負担は変わりません。年賀状は断られたから寒中見舞いを送る、という機械的な切り替えは避けましょう。
年賀状じまいした人への年賀状に関するよくある質問
一度だけなら送っても失礼にならない?
一度だけでも、相手が受け取りを明確に辞退している場合は送らないほうがよいでしょう。
受け取りまで断っておらず、「長年のお礼を最後に伝えたい」などの理由で送る場合は、年賀状じまいを承知していることと、返信不要であることを短く添えます。
そのまま毎年送り続けるのではなく、翌年以降は改めて判断してください。
年賀状じまいしたのに年賀状が届いたら、返信は必要?
すでに年賀状じまいを伝えているなら、年賀状で返信しなければならないという一律の決まりはありません。
気になる場合は、普段使っているLINEやメールで「年賀状をありがとうございました。こちらからは年賀状を控えていますので、どうぞお気遣いなく」と短く伝える方法があります。
取引先が年賀状じまいした場合はどうする?
会社として年賀状の廃止を案内しているなら、翌年の送付リストから外すのが基本です。必要な新年のあいさつは、通常の年始メールや最初の商談時に簡潔に伝えればよいでしょう。
担当者個人の年賀状じまいなのか、会社全体の方針なのかが不明な場合は、社内の担当部署や過去の案内を確認します。
まとめ|迷ったら相手の文面と負担を優先する
年賀状じまいした人に年賀状を出すことが、一律にマナー違反になるわけではありません。
ただし、「今後は送付をご遠慮ください」「お互いに年賀状を控えましょう」と書かれているなら、その希望を尊重して送らないのが自然です。
「こちらからは控えます」とだけ書かれている場合は、受け取りまで辞退しているとは限りません。それでも迷う場合は、次の順番で判断しましょう。
- 相手の文面を読み直す
- 届くことで返信の負担が生じないか考える
- 親しい相手なら本人に確認する
- 送る場合は「お返事はお気遣いなく」と明記する
- 相手が案内した別の連絡方法があれば、そちらを使う
年賀状じまいは、人間関係の終わりとは限りません。年賀状という方法にこだわらず、相手が無理なく受け取れる形で交流を続けることが大切です。